骨折、怪我、認知症…。
「介護」はある日突然始まります。
「誰が面倒見るの?」「いくら掛かるの?」「私の仕事、どうすりゃいいの?」
誰に相談できるのか、手続きはどうするのか、とにかく分からないことだらけ。
そんな「はじめての介護」のヒントになればと、呉出身の映画監督、信友直子さんと介護のプロが本音で語り合いました。
「誰が面倒見るの?」「いくら掛かるの?」「私の仕事、どうすりゃいいの?」
誰に相談できるのか、手続きはどうするのか、とにかく分からないことだらけ。
そんな「はじめての介護」のヒントになればと、呉出身の映画監督、信友直子さんと介護のプロが本音で語り合いました。
1961年広島県呉市生まれ。
東京大学文学部卒業。同年、森永製菓(株)入社。その後、テレビ番組制作プロダクションを経て現在はフリー。2018年に映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」で長編監督デビュー。20万人以上を動員する大ヒットとなり、文化庁映画賞など数々の栄誉に輝く。現在、くれ観光特使と呉市総合計画審議会委員も務める。
(株)西日本電工社、介護施設めぐみ園 代表取締役。趣味は釣りで、マグロを釣って介護施設で解体ショーを実施したことも。令和6年7月に呉市広弁天橋町に高齢者グループホーム、サ高住をオープン。
呉市中央地域包括支援センター管理者。社会福祉士。主任介護支援専門員。認知症地域支援推進員。
呉市介護支援専門員連絡協議会会長。
居宅介護支援事業所めぐみ園 管理者。主任居宅介護支援専門員。准看護師。ケアマネジャー歴11年。3児の母。信友氏のお母さんのケアマネジャーも務めた。
今日はお集まりくださり、有難うございます。
ざっくばらんな感じでお話しいただければと思うんですが、信友さんは旅行がお好きだそうですね。バックパッカーとして世界中を旅したいとか。どの国に行きたいとか、あるんですか?
私、今まで割と色んな所に行って来たんだけど、東ヨーロッパにはまだ行ってないんですよ。
だから、東欧に行ってみたいなぁと思って。
言葉はどうですか?やっぱり英語は話せるんですか。
英語は、とりあえず話せるんですよ。
語彙は全然足らんけど、言いたいことは言えたり、相手の言ったことが何となく分かったりするから、何とかなるかなと。
え~、すごいですね。
でも、日本におったらね、なかなか話せるようにならんなぁと思って。
英語はYouTubeで聴くことは出来るからヒヤリングはできるようになっても、アウトプットはその機会が日本には無いから、話せるようになるにはなかなか難しいよなぁと思いながら。
聴くことはあっても、自分から喋ることはなかなか無いから。
そうですよね~。
信友さん、英会話はどうやって身に付けたんですか?
受験勉強ですか?
私、NHKラジオで英会話の番組をずーっと聴いてたんですよ。中学生くらいから。
それが良かったんかなぁと思って。
それで話せるようになったんですね。
何となくね~。
本当によく放浪旅行をしてたなぁ。休みを取っては、行き帰りの飛行機だけ予約して、あとは現地を気の向くままに旅するバックパッカーをしていたから。
でも、母が認知症になってから出来なくなったんですよ。気ままにいろんな所に行きたいんだけどね。
今は父が103歳で、何か大変なことになった時に、娘が海外放浪旅行中で連絡がつきません、というのは洒落にならんから、自重してるんです。
まぁ、仕事も忙しいですしね~。
でも、講演会で日本の色んな所に行けるからね。それはそれで楽しいです。
それでは、本題に移りたいと思います。
介護が初めての方の指針になるようなお話を伺っていければと思うのですが、まず相談窓口として「」がありますね。
今は「高齢者相談室」と呼び名も付いたということですが、実際どうすればいいんでしょう。
社会福祉士・保健師・主任介護支援専門員などの専門職員が、高齢者福祉、介護、認知症等のあらゆる相談に応じ、支援する。呉市内には8ヶ所設置。
認知症ってまだ偏見があったり、友達に相談するのもためらわれたり。介護も壁を感じるところがあると思うんですよ。
なので、まずは「そういや、『包括』という所がある!」ってことで「地域包括支援センター(高齢者相談室)」に来て頂きたいと。
「こんなこと聞いていいんかな〜」と思わずに、「最近、親がちょっと弱ってきたんだけど、どうしたらいいか」とか、「とりあえず行ってみるか」という軽いノリで来て頂ければと思います。呉市内には8ヶ所ありますから、お住まいの地域で探して。
「運動する教室もあるよ」というようなご案内も出来ますので。
家族が認知症になると、隠したり、知られたくないと思われる方も多いですけど、昔はもっとその傾向が強かったと思うんです。
最近は信友さんの映画の影響もあって、オープンにしようという流れがあると感じるんですけど、やっぱりまだハードルが高いですかね?
僕もこの業界に入って25年経つんですが、最初の頃は、車に事業所名が表示されているだけで「家の前に停めてくれるな」という人がまだおったんですよ。で、「家族がおるのに介護サービスを使うとは、何しよるんな」「嫁が、娘が面倒見んのか」、そこからだったんですよ。
今は、信友さんの映画の影響力も大きいと思うんですが、介護保険を使うことが当たり前、認知症も、今頃はそういう人も多いんだという雰囲気があります。
病院や民生委員さんからの紹介で来るケースと、直接来るケースと、どっちが多いですか?
本人さん、家族さんからの方が多いですね。娘さんや息子さんがお正月に実家に帰って、ちょっと親の様子がおかしいとか、本人さんが相談に来られるとか。
私は2012年に初めて「中央地域包括支援センター」に行ったんですけど、その前は「地域包括支援センター」って何かは知らなかった。認知症になった人の相談窓口だっていうのは全然。
たまたま法事の時にいとこに会って教えてくれたから分かったんですよ。
「地域包括支援センター」って書いてあるだけだったら、ほんとに何をする所か分からない。
分からないと思います。
今は本当にカジュアルに相談できるようになってきた。講演で地方に行ったら、シンボルカラーのオレンジ色の旗を立てたり、「認知症の相談はこちら」と書いてある所もあって、気軽に相談できる所は増えて来たと思いますね。
そうですね。認知症基本法など、法律が整備されて来たというのもあるのかなと思います。予算も結構下りて来ていて、市から旗等も送られて来たり。
でも、認知症の本人からしたら、そういう所に行きたくないとかプライドもあるだろうし、名称も難しいだろうなぁと思いますね。だから「高齢者相談室」という名称は、間を取ったいい感じだなと思いました。
でも、母が認知症にならなかったら、たぶん今でも「地域包括支援センター」もやも知らんままだったと思うし、自分ごとになって初めて勉強しましたね。
通所介護。施設では、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための職能訓練、口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供。自宅から施設までの送迎も行う。
介護支援専門員。要介護・要支援の認定を受けた人が介護サービスを受けられるように相談に乗ったり、ケアプラン(介護サービス等の提供についての計画)の作成や、市町村・施設等との連絡・調整を行う専門職。
そうですね。「介護は初めて」という方がほとんどですから、介護の制度ももちろん分からないし、「ケアマネジャー?何それ?」というような感じなんですよね。
いまだにさんとケアマネジャーの違いが分かってない人、いっぱい居ると思います。
訪問介護員。在宅で生活している方々のお宅に訪問し、入浴・排泄等の支援といった身体介護、外出支援等の移動介助を提供。生活援助として、調理、洗濯、買い物等の援助や代行も行う。
次に、娘さんや息子さんが遠くに住んでいる場合はどうしたら良いか。
これ、すごく難しいんですよね。環境を変えちゃいけないと言われることもあるし、面倒見るためには近くにいないといけないし。答えってあるんですか?
正解は無いです。
年齢にもよるよね。
親御さん次第かな。親御さんが子どもさんの所に行きたいと言ったら、行けばいいし。
人によりますね。家族の関係性によるのかなと。
例えば娘さんが東京在住で親を連れて来たけど、日中は働きに行くから、結局、親御さんは一人暮らしの状態になって、認知症が進んで意欲低下から鬱になって、結局また戻りました、というパターンもあります。
「何もせんでええけ」と大事にし過ぎると弱っていくんかな〜っていう感じがしますね。この手の話は非常に多い。
その人その人でうまくいくパターンもあれば、認知症が進んで意欲低下に…という場合もあると。
そうですね。親子関係ももちろんだけど、お友達との関係も大事。家族には見せない顔もありますから。
私は東京に連れて来ようとは全く思わなかった。呉弁しか喋れないから東京だと孤独になるだろうし、近所の仲のいい人と気も遣わず親しく喋り合えるっていう環境が、一番大事と思ったから。
私が帰ろうかと思ったことはあるけど、両親を連れて来ようかと思ったことは一度も無いかな。
例えばを使う時は、「家族が近くにいないと、何かの時にすぐに駆けつけて来られないから、独居の方は難しいです」と言われることもありますよね。
短期入所生活介護。家族が家を空けたり休息を取りたい時などに、施設に短期間宿泊して介護や生活支援を受けられるサービス。入浴や食事、機能訓練などを提供する。
必ず誰か保証人は付けてくださいって言われますね、ショートステイを使う時は。ただ、保証人が居ない人もいらっしゃる。
金銭を保証する会社はあっても、身元を保証してくれる会社はなかなか…。何かあった場合に「身寄りの無い人を保証して迎えに来ますよ」みたいなサービスがあればいいと思うんですが。
そういう会社は最近増えてきてるんですけど、やっぱりちょっと高いんです。身元保証で5万円、金銭管理で5万円、トータルだと何十万になる…。最初にドーンとお金を払わないといけないので、「しんどい、無理だわ」ってなります。
でも、需要は絶対増えて来ますよね。私は結婚していなくて1人だから、誰かに身元保証人になってもらわんといけんし。そういう人は結構いますよね。
そうですね。需要は今から多いかなと思いますね。
「ケアマネジャーがやります」っていうわけにはいかないところもあるし。
家族さんが居られても、「面倒を見ません」と言われることがあります。
今の時代、家族がいないのは珍しくありません。だからこそ、隣近所やご友人との関係は大切にしてもらいたいですね。
次に、よくあることだと思うんですが、「自分のことは出来るから、介護サービスは要らない」と言われるケースは、どういう風に進めていけばいいのか。
うちの父は、正にこれですね。
地域包括支援センターでも絶対ありますよね、本人が拒絶される場合。いい口説き文句とかテクニックはあるんですか。
無い無い!でも、「出来る出来る、ほっといてくれ」というのは、理由があって。どうも僕らが怖いみたいなんですよ。包括やケアマネジャーは強制的に何かさせたり、無理やり施設に入れる人と思われるようで。
確かにスーツだったら怖いですよね。
「お前、回し者か!」「どっかに入院させようと思っとるんじゃろう!」「え〜、違います!」みたいな感じで。「いや、家におってええんじゃけ〜」という話に行くまでに時間が掛かります。
でも、それだけ不安なんでしょうね。
だから反対に、認知症の方の方が誘い込みやすいなぁと思う。しっかりした方の方が難しいなっていう気がします。
今日も(信友さんの)お父さんに、「怪我されてて、お風呂入れないね。お風呂入りに行きたいよね」って言ったら、「お風呂は行きたい」って。でも、「デイサービスはダメ」って(笑)
お父さん、デイサービスは何が嫌なんかね?
たぶん、分刻みのスケジュール。耳が遠くて何が起こっとるか分からんのに、ずっと座っとかんといけんのが嫌なんだと思う。それに、ニコニコせんといけんし。
あ〜、なるほど。愛想も振りまかんといけんし。
何か聞かれても、私が相手なら何回でも聞き直せるけど、知らん人に分かったふりして話を合わせたら、とんでもない話になると困るとか、色々あるんだと思う。
でもね、「お風呂だけだったら行くかね」って言よったね。お風呂に入ってすぐ帰れるんだったら。
でも、そういうの、無いもんね。家に来るんじゃない入浴サービスみたいな、銭湯にみんなで行けるような介護サービスがあったらいいのにと思うけど。
そうですね。今は無いですね。ヘルパーさんは、家に「行く」のが前提になっているので。
でも昔、全盲の方の家がすごく狭くて訪問入浴用の浴槽が置けない。で、介護保険課に相談して、ヘルパーさんが近くの銭湯に連れて行くというのが特例でOKになったというのはありました。
そうか。じゃあ、男のヘルパーさんが、父を近所の銭湯に連れて行ってくれるとかどうかな。
自費ならOKだと思いますよ。
あとは、お風呂屋さんがいいよって言ってくれれば。ただ、怪我をすることもあるから、「責任は持てん、止めてくれ」っていうパターンもあります。
結局、私が女じゃけん、父を一緒に連れて行けんのよ。
本当は父も大浴場に行きたいんだけど、103歳のお爺さんが1人で来たら、絶対お風呂屋さんは嫌だし怖いじゃない。だから、男の人が一緒に行ってくれればいいんよね。
専門家の人が集まって相談すれば、こうしてアイデアが生まれますね。
じゃあ、4番目の議題は、お金がどれくらい必要なのか。僕らは介護保険のことを知っているから大体想像がつくんですけど、知らない人からすると、すごく掛かるだろうから相談するのも怖いんじゃないかと思うんですよね。だから目安が分かれば、入りやすいんじゃないかなぁと。
そうですね。僕は利用者さんに「どれくらい介護に費用を割くことが出来ますか?」とお聞きすることはある。でも、無いなりにやることも出来ます。本当に収入が少ない方は、市の支援を受けることも出来るので。そこはケアマネジャーが考えていきます。
ただ唯一、介護保険料の滞納は困ります。滞納があると10割払わんといけんとか、そもそも介護保険サービスが使えないということになるので。
後から払ってもダメなんですか。
介護保険課の方に、要相談ですかね。
会社員は天引きされてるんでしょ。だから、自営業の人よね。
自営業で年金から引かれない方、いらっしゃいますよね。自分で振込票を持って行って払わんといけんのが面倒臭いから、忘れたりして…。そもそも、「意味が分かんない」ということで払わないという方もいらっしゃいますしね。
小山さんは、お金の件はどういう風に…。
事前に「これぐらい掛かりますよ」と伝えます。「介護になんぼ使えますか?」というのは必ず聞いてます。でも、ピンからキリですよね、介護に掛かるお金。は独居で1ヶ月16〜22万、ご夫婦で26〜30万。だったら安い人で8万位で入れます。
サービス付き高齢者住宅。介護スタッフ在中・夜間緊急対応可能など、高齢者に安心な生活支援サービスのついたバリアフリー対応の賃貸住宅。
特別養護老人ホーム。要介護度3以上の高齢者が入居できる介護保険施設。
最初は、ヘルパーさん週1回みたいなイメージですかね?
介護度にもよります。大きい病気でいきなり3とか4という認定を受ける方もいらっしゃるし、高血圧・糖尿病に認知症もちょっとあって2や介護1になると、最初から施設に入れんにゃいけんというパターンもある。まぁ、「急に環境変えん方がええから、とりあえず週1でヘルパーさんの顔を覚えてね」という程度の方もあるので、そこは本人さんや家族さんと話をしながら、どういうプランがいいか、色々話をしながら決めていくんですよ。
入浴・排泄・着替え等の動作に介護を要する状態。
日常生活に声掛けや見守りなどの支援が必要な状態。
母は1割負担だったんですけど、デイサービスで半日間、色んなプログラムで楽しませてもらって、お風呂にも入れてもらえて、昼ごはんもついて「この値段でいいん?」って、すごく安く感じた。あれだけの事をやってもらえるんならもっと掛かりそうなものなのに、結構安いなぁと。だから、私の感覚としては「思ったより安いですよ」って言いたいなと思います。
国から事業者に支払われている部分がありますもんね。
そうそう、1割負担の方は9割は支払われてますよね。
私も父のは安いなと思ったかな。でも、中には3割の人もいらっしゃいますよね。
3割の人は、それだけ稼いできているから。
僕の担当している方で、いま3割の人が1人おってんですけど、遺産の相続をしたらしくて。「でも、私、年金こんだけしかもらってないんだけど」「山かなんか売った?大きいお金が動いてない?」と言ったら、「あ〜、実は」みたいな感じで。やっぱり3割は太い。
そうね。私らも聞いた時、「えっ」てなりますよね。
じゃあ、次は楽しく介護をするコツ。これは信友さんも講演で言われてましたけど。
はい、本当にもう『家族だけで抱えない』、この1点に尽きます。デイサービスに行ってもらって息抜きするとか、ヘルパーさんに手伝ってもらうとか。家族が楽しくなかったら本人に笑顔が向けられないので。
父だけで介護しよる時は、父がイライラしとるから、母が「やっぱり私のせいじゃ、どうしょうか〜」とすごく不安になっていました。
昔は嫁が姑をとか、娘が親を介護するのが当然で、日本人はそれを美談にしがちだけど、そういう閉ざされた介護だと、本人は絶対「私のせいでこの子はこんなに辛い思いをしよる。どうしょうか」と居ても立ってもおられんような気持ちになると思うんよ。本人のためには、家族が笑顔でいることが大事、そしてそのためには、家族が介護を抱え込んで疲弊しないことが大事だと思います。これは、声を大にして。
うちの父も、小山さんらに会う前は母と2人じゃけんピリピリしとったし、母は父しか話し相手がおらんのに耳が遠くて話が出来んから、「私がおかしゅうなった思うて、お父さんは話し相手にもなってくれん」っていじけて、「もうええわ。私は黙っとる!」
黙っとったら外からの刺激が無いからどんどん認知症がひどくなるし、「何で私はこんなにおかしゅうなったんじゃろう」みたいなことばっかり考えるけん、どんどん鬱になる。
でも、小山さんが来てくれたら話し相手が出来て、父も「コーヒーでも飲まんか」ってちょっかい出したり。やっぱり外と繋がるのがすごく大事だと思います。
小山さんは、ご自身のお父さんの介護は…。
やっぱり家族だと腹が立つんですよね。でも、私は父のためだけに自分の生活を犠牲にしないって決めてました。やりたいことは必ずするっていう感じで関わってた。だから父は、デイに週5で行ってました。
やっぱり利用者さんと親とは違う?
違います!やっぱりなかなか優しくは出来んかもしれん。でも、離れる時間があると、優しく出来るかもしれないですね。私の場合は自分の家で看れたので楽だったと思うんですけど、実家と自宅を行き来してる人ってすごく大変だなって、偉いなって思います。
信友さんもね、東京から帰って来るし、すごいなぁと思って。私は家で看る方が合ってたかなぁ。
では最後に、ケアマネージャーを変えたい場合。どうなんですかね。変えたい人、あんまり居ないんですかね。相性が合えばいいですけどね。
うちは地域包括の方から「お宅のお父さんお母さんには、小山さんが合うと思います」って推薦されたんだけど、みんな、どうやって決めるん?
まぁ、すぐ行ける人。
ガラガラポンですよね、やっぱり。
本当にそんな状況になってますよね。
今までは余裕があれば、お母さんやお父さん、娘さんはこんな人だから、性格から考えてこんなケアマネジャーがいいかなと。やっぱりケアマネジャーも人間なんで、ズケズケ言う人もおりゃあ、「ふんふん」て聞くような人もおられるし。でも今はなかなかそういう余裕がないので、とりあえず「明日、行ける人〜!」って。ただ、管理者の方は、相性はどうだろうかと考えると思います。
「ケアマネジャーさんを変えたいんです」って話も、もちろんありました。「こがいなこと、言いやがった」「あのケアマネジャーのこの物言いが気に入らん」っていう感じで。
今回初めて、8件目かな、いろんなを巡ってついに私のところに来た人がいて。来月からスタートするんです。
居宅介護支援事業所。介護保険に基づき、要介護認定を受けられた方の居宅介護支援計画(ケアプラン)を利用者の立場に立って作成したり、サービス調整を行う事業所。在宅介護の相談窓口。
代えたい時には、まずは管理者さんに相談をしてください。めぐみ園さんみたいにケアマネジャーが何人もいらっしゃればいいですけど、対応できない時は「もう事業所自体を変えましょう」っていうことになります。
事業所を変える場合は、管理者に言うんですか?それとも呉市に相談して?
呉市に行ったら、一覧から選んでくださいって言われますね。僕らも「お近くだったらここですかね〜」って。
とにかく、我慢する必要はない。言う事がよう分からんとか、話を聞いてくれんとか、何か引っ掛かることがあって我慢されてる利用者さん、家族さんはいらっしゃいます。そういう場合は本人に言うのは難しいと思うので、管理者の方に「今ちょっと困っとるんです」って相談したら、「じゃあ、担当変えましょうかね」って言う風になると思います。
その時、別にね、申し訳なさを感じる必要はありません。やっぱり相性なんでね。合う人もいれば、合わない人もいます。
反対に、ケアマネジャーから「この利用者さんは、もうちょっと無理」っていうケースはあるんですか?
ああ、そういうのもありますね。やっぱりハラスメントというか、女性が多い業界なんで、男性の利用者さんがセクシャル的な発言をずーっとするから職員が「怖い」と感じて、ちょっと代わってほしいなというのはあります。
ありますよね。あると思います。
そうなんですね。
まだまだ話は尽きませんが、今日はこの辺りで終わりにさせていただきたいと思います。
皆さん、どうも有難うございました。